荒川遡行の第1日目である。私が初めてこのコースを歩いたのは、1999年3月28日のことだったが、今回、遡行記をまとめるにあたり、改めて歩きなおしてみた。2003年9月6日(土)のことである。4年半の歳月で、沿岸にどのような変化があるのかを確かめてみたかったのと、当時の記憶がやや薄れてきたためである。
コース@ 葛西臨海公園(京葉線)〜荒川河口〜葛西橋〜平井(総武線)
                                    約12Km

なぎさは、東と西に二つ並んでいるが、荒川の河口は、西なぎさのほうにある。なぎさの先端が防波堤として細長く突き出ている。ここが実質的な荒川河口の突端になるのだろうか。対岸には夢の島や若洲ゴルフプリンクスなどの森が見える。同じ場所から上流方面を見れば、荒川で一番最初の橋、荒川河口橋が見える。これは、JR京葉線、国道357線、首都高速湾岸線の橋の総称である。中でも、京葉線の橋は、中央部分だけがアーチ橋となり、大きな船が通れるような構造になっている。
なぎさから、先ほどの橋を渡ってもとに戻る。橋を渡りきり、左に曲がると立派な遊歩道があり、川に沿ってずっと続いている。この道は「健康の道」と名づけられ、ウォーキング、ジョギング、サイクリングと、それぞれの楽しみ方で多くの人が利用している。今日は、日差しがきついが、浜風のおかげで歩いていてもそれほど暑さは感じない。
河口橋下を通り抜けて約1.5Kmくらい行ったところに、上流からの中州の先端がある。実は、ここが荒川距離計測の0Km地点となっている。実際には埋め立てが進み、河口はもっと先に伸びているのだが、現在もここが基点となっているらしい。ここを基点とした荒川の長さは、169Km、埋め立てによって伸びた分を加えると173Kmになるという。(埋め立てで増えた4Kmがどこまでなのか、よくわからないが)。なお、ここは、中川が荒川と合流する地点でもあり、手前が中川、中州の向こう側が荒川となっている。
やがて前方に東西線の鉄橋が見えてくると、川沿いの遊歩道も終わりとなり、右に曲がってゆく。ところで、東西線の手前に見慣れない橋が建設中である。もちろん6年前にはなかったものである。立派な斜張橋なのだが、近くに工事の説明板がなく、橋名などはわからなかった。橋をくぐり抜け、さらに川沿いに進むと、今度は前方に葛西橋が見えてくる。ここでこの橋を渡り、荒川右岸に移ることにする。橋の上からは、中川の様子、中州の様子、荒川の様子などがよくわかる。中川と荒川を隔てる中州は、近づいてみると意外と広く、しっかりしている。上には首都高速道路が走っている。
葛西橋を渡りきり、荒川堤防に降りると、ああこれが荒川だ、といえるような風景になる。広々として緑がいっぱいの河川敷。振り返ると、今渡ってきた葛西橋の全景が見える。隅田川にかかる清洲橋と同じ形だが、その優美さという点では比べるべくもないが、ここから見ればなかなかどうして絵になっている。橋の近くには、大小さまざまな釣り船などが係留されている。
荒川右岸の土手上を進むと、前方に黒っぽい大きな建造物が見えてくる。小松川のロックゲート(閘門)である。これは、川と川をつなぎ、船の航行を可能にするために昭和初期に設けられたが、船の航行が少なくなり、昭和51年までに閉じられてしまった。しかし、阪神・淡路大震災の教訓で、万一の災害時に水運ネットワークの重要性が改めて注目されるようになり、荒川と旧中川を結ぶ小松川ロックゲートを復活させることになった。これにより、小名木川を通じて隅田川と船による連絡、物資輸送ができるようになる。現在、大改修工事中である。(2004年3月完成予定)
その少し先に、「あらかわ 河口から3Km」の大きな表示板が建っている。この距離表示は、先ほどの中洲の先端からの距離である。
河口から3Km地点のすぐ先に、都営新宿線の鉄橋、並行して船堀橋がかかっている。川の土手を降りたすぐ近くに東大島駅があり、駅前に食堂などもある。東大島は川辺にできた新しい町である。時間もちょうど13時でお腹もすいたので、ここで昼食にした。葛西臨海公園駅を10:30に出発しているので、ここまで約2時間半かかっている。
昼食の後、再び土手に上り、先に進む。船堀橋、荒川大橋(首都高)、小松川橋などが短い距離の間にかけられている。
やがて、河口から5Kmの標識が見えてくる。このあたりの荒川右岸には、江戸川区の野球グラウンドが続いており、野球少年、青年の姿が多い。
総武線鉄橋、平井大橋はここから近い。鉄橋の周辺にコスモスが咲いており、橋をバックに絶好の撮影ポイントとなっている。美人のモデルさんでもいればいいのだが・・。なお、前回訪れたときは3月末だったので、一面に菜の花が咲いていたのを覚えている。
平井大橋から総武線平井駅までは、800mくらいである。
見どころなど
今日歩いた区間は、すべて荒川放水路として大正から昭和にかけて開削された人工河川である。しかし、今となってはそんなことは少しも感じさせない悠々たる大河である。でも、河口付近は埋め立てが進み、人工的な構造物が多く目についた。臨海公園もそのひとつだが、多くの人に親しまれており、決して悪いことではない。自然を残す形で大いに整備してほしい。
4年前に比べて変化していたのは、葛西臨海公園の大観覧車、東西線の手前の新しい橋、小松川ロックゲートの復活などだろうか。川自体には大きな変化は見られなかったと思う。
      

 
コスモスと平井大橋
コスモスと総武線鉄橋
河口から5Kmの標識(この辺はグラウンドが多い)
小松川橋
船堀橋
東大島駅前(都営新宿線)
「河口から3Km」の表示板
小松川ロックゲート(閘門)、現在工事中
葛西橋付近の釣り船等係留所
葛西橋全景
荒川と中川を隔てる中州(右荒川。葛西橋上から)
葛西橋上から見た中川
東西線鉄橋手前の新しい橋
荒川距離計測0Km地点(中州の先端部)
荒川沿いの遊歩道(健康の道)
臨海公園内の遊歩道
荒川河口橋(JR京葉線鉄橋ほか)
突端の先端から上流方面を望む
西なぎさの突端(対岸の森は若洲ゴルフ場など)
西なぎさ (同)
  コスモスと白い橋 (同)
大観覧車とミニトレーン(葛西臨海公園)
荒川を歩く
現在の荒川河口は、葛西臨海公園の先端にある。JR京葉線の葛西臨海公園駅で下車、駅前の道をまっすぐ行くと海浜に出る。途中、右手には大きな観覧車が見える。これは4年前にはなかったものだ。ちょうど、広い園内を巡るカラフルなミニトレーンが近くに待機していた。また、左手奥のほうには、マグロの回遊で知られる大きな水族館がある。
海浜手前の斜面に、コスモスが一面に咲いていた。先に見える白い橋を渡ると、なぎさに出ることができる。ここは磯遊びをする場所で、遊泳は禁止だという。小さな子供達が波と戯れていた。
コースの概要