長瀞の岩畳
ライン下りの舟乗り場付近
秩父鉄道の長瀞駅に着いたのは10:30頃。ほとんどの人がこの駅で下車する。駅から長瀞の岩畳のある川辺には歩いて5分くらい。途中にはみやげ物店、食べ物屋などが軒を連ね、観光地の雑踏が続く。ライン下りの舟の乗り場が見えてきた。わあ〜、すごい。人がずらっと並んでいる。これを見て私は舟に乗ることをあきらめ、岩畳のほうへ登って行った。こちらにも人が多い。行楽には最高の日和だものね、当然だよ。
2004年11月23日、荒川最大の観光スポット長瀞に出かけた。ライン下りに妻と娘を誘ったのだが、断られてしまったので、いつものとおり一人旅である。今日は天気もよく、ポカポカ陽気で予想通り大変な人出だった。一人でライン下りの舟にも乗ろうと思っていたのだが、結局乗らなかった。
長瀞駅〜岩畳〜親鼻橋〜和銅遺跡〜秩父    約16Km
岩畳は長く続いており、先端のぎりぎりのところでカメラマンが三脚を立てて撮影している。私もその付近まで行ってみたが、足がすくむような恐怖感は感じない。そこから見ていると、上流の親鼻橋から出発した舟が次々と到着する。ここでお客を下ろし、新しいお客を乗せて下流に向かうシステムになっているのだ。先ほどの行列も次々とさばけて、それほど待ち時間は長くないのかもしれない。
岩畳(左岸に露出する結晶片岩の岩石段丘)は、地下深いところで高い圧力を受けてつくられ、長い年月をかけて隆起し、地表に現れた。幅10〜50m、長さ500mの岩畳表面には水の渦巻き運動によって形成された大小さまざまな甌穴(おうけつ)が見られる。1924年(大正13年)には、国の天然記念物に指定された。
岩畳を上流に向かって歩いてゆくと、岩が両岸にせり出して流れが細く、急流になっているところがある。この辺がライン下りの一つのポイントのようだ。道はやがて川に沿った林の中の遊歩道になり、木々の紅葉もすばらしくなる。
林の中に埼玉県立自然史博物館がある。この博物館には、生物、地学の展示があり、私には鉱物・岩石・地層などの展示が興味深かった。 開館時間 9:00〜16:30.月曜日休館。入館料、大人100円。
博物館を見学した後、再び岩畳の川辺に降りる。この辺で岩畳も終わりのようで、かなり低くなっているが立派なものだ。秩父鉄道では、休日にはSLが走る。気持ちと態勢が整わないうちに、いきなり汽笛が聞こえた。小走りに鉄橋の見えるところまで行ってシャッターを押した時には、機関車は既に橋を渡りきってしまった。でも、何とか客車と煙を撮ることができた。本当は、右の写真の中にSLの全景を入れたかったのだが・・・。

 
荒川左岸はこれから先、川辺を歩くことはできないので、土手を登って林の中に戻る。少し行くと秩父鉄道の上長瀞駅に出る。時計を見ると12:10.ちょうどよい時間なので、近くの食堂で昼食にした。本当は川を見ながら弁当を食べたかったのだが、今日は買いそこねてしまったのだ。ここから先は国道140号線を歩くことになるが、10分くらい歩くと親鼻橋に着く。ライン下りの舟はこの橋の下から出発しているのだ。
橋の下に降りると、舟が続けて2艘出発して行った。待っている人も少ないので、受付の人に待ち時間を聞いてみたところ、「分からないけど、1時間くらいかかるかもしれない」とのこと。船頭さんと舟が戻ってくるのに時間がかかるようだ。そんなにかかるかな〜、と思いながらも、今回はあきらめることにした。コースは全部歩いたわけだし、未練はない。舟乗り場を離れ、少し河原を歩き、下流側の写真を撮る。
親鼻橋から先は県道と国道140号線を歩くが、荒川はまったく見ることはできない。秩父付近の荒川右岸は、河岸段丘の平坦地が広く広がり、川の近くを道が通っていないのだ。秩父までの間で、ぜひ見たいと思ったのは和銅遺跡。県道と国道を約1時間ひたすら歩く。国道に案内標識が出ているので、左に曲がってしばらく行くと「和銅遺跡」がある。ここには、日本最初の貨銭「和銅開珎」の大きな模型が立ち、説明板がある。

「秩父が歴史上で有名になったのは、奈良時代に和銅奉献の記事が続日本紀に現われてからである。武蔵国秩父郡内から差し出された自然銅は郡司から朝廷に献上された。発見地や産出地などは諸説があるが、ここが発掘の地と考えられている。この付近には露天掘り跡や銅洗掘りとか和銅山などという地名が残されている。和銅奉献によって朝廷は年号を「和銅」と改め、後にわが国最初の貨銭「和銅開珎」が鋳造されたのである。」
この後、また国道に戻り約1時間半ほど歩いて秩父神社に到着する。12月2、3日には、この辺りを中心に秩父夜祭が開かれる。今年の本祭りは金曜日の夜でちょうどよいので、天気がよければ私も行ってみようと思っている。
 


荒川を歩く 10
私も先端に行って写真を撮った
岩畳の先端に陣取るカメラマン
対岸の紅葉
急流とライン下りの舟
本当はこの写真にSL全景を入れたかったのだが・・
紅葉の長瀞鉄橋わたりゆくSLのけむり空にただよふ
下流の秩父鉄道長瀞鉄橋を望む
親鼻橋下のライン下り舟乗り場
この付近に自然銅が露出していたという
「和銅遺跡」和銅開珎の大きな模型