イギリス旅行 第1日目

ロンドン市内見物。バッキンガム宮殿、クイーン・メアリー・ローズガーデン、大英博物館、ハンプトン・コートなど



この日は、1日かけてロンドンの市内見物を行う。バスから下車して見物するのは、バッキンガム宮殿、クイーン・メアリー・ローズガーデン、大英博物館、ハンプトン・コートなどで、途中、ロンドン三越でのお買物タイムもある。そのほかはバスの車窓からの見物になる。ロンドン見物は、明日もほぼ1日自由行動となっているので、車窓からのガイドさんの説明などにより、回りたい場所の見当をつけておくことが出来る。


まず、バッキンガム宮殿へ
この日は、いつもより少し遅く、9時頃、「ノボテル・ロンドンウェスト」を出発した。このホテルは、ロンドン市街の西にあり、ロンドン市内を巡るには大変よい場所にある。また、地下鉄のハマースミス駅にも近いので、自由行動の際にも便利である。
バスはまず、バッキンガム宮殿に向かう。朝のラッシュ時なので、道は混雑しており、30分くらいかけてバッキンガム宮殿前に着いた。宮殿の前は、朝まだ早いのに観光客の姿が多い。ここでは、とりあえず建物の写真を撮って、ガイドさんから衛兵交代式の見所と、見物するのによい場所の説明を聞いた。私たちは、明日の自由行動のときに、ぜひ、衛兵の交代の様子を見ようと思っている。
バッキンガム宮殿は、現イギリス国王・エリザベス女王の住居である。女王が宮殿内にいる時には建物正面の上に王室旗が、不在のときには英国国旗が掲げられるという。この日は国旗が掲げられていたので、女王は不在ということだ。

一階のその他の展示品
ギリシャ・ローマの展示品は、エルギン・マーブルのほかにもたくさんある。ギリシャ・ローマの展示コーナーの隣にはアッシリア文明などの古代近東コーナー、エジプトコーナーなどがあり、我々は最後にこれらの展示品を見学した。これらの中からいくつかを紹介しよう。なお、ロゼッタ・ストーンの実物はこのエジプトコーナーのガラスケースの中に展示されているが、はじめに紹介したので省略する。

ロンドン市街車窓見物のあと、クイーン・メアリー・ローズガーデンへ
バッキンガム宮殿の写真を撮ったあとすぐバスに戻り、車窓からのロンドン市内見物となる。ウェストミンスター寺院、トラファルガー広場、ロンドン塔など主な観光地をガイドさんの説明を聞きながら車窓から眺める。バスに乗っているときは、どこをどのように走っているのかよく分からなかったが、ホテルに帰ってから地図上で確認し、ガイドさんの話を思い出しながら、明日の自由行動のプランを練った。
1時間くらい車窓観光をしたあと、次の下車観光地のクイーン・メアリーズ・ローズガーデンに着いた。このガーデンは、リージェント・パークの一角にあり、バラをはじめとする花々が大変美しい。7月半ば過ぎということで、さすがにバラは少々盛りを過ぎているが、まだ十分に鑑賞にたえる。ガーデンにはバラのほかにも様々な花が植えられており、来訪者の目を楽しませてくれる。

大英博物館見学
ローズガーデンを見物したあと、我々はバスで大英博物館に向かった。あとで地図で調べるとすぐ近くにあるのだが、バスでの移動である。大英博物館に着いたのは11:30頃だった。
今日のロンドン市内観光には、ロンドンに暮らして十数年というベテランの日本人女性ガイドさんが付き添っている。大英博物館の中もこのガイドさんが案内から説明まですべてやってくれた。ほぼ1時間の見学時間で主な見所をほとんど回ってくれたが、個人ではなかなかこのようなスピーディな見学は出来ないだろう。

大英博物館建物正面。グレート・コート(中庭)
バスを降り、鉄扉の正門を入ると、ギリシャ風の大きな円柱のある建物が見える。建物に入りそのまま進むと、「グレート・コート」と呼ばれる中庭に出る。この中庭の真中には円形の新しい建物が建っている。ここには、かつて図書館の建物があったが、図書館は別の場所に移転し、現在は博物館のレファレンスセンターとして膨大な収蔵品の検索などが出来るという。また、コーヒーショップや売店なども入っている。中庭全体は屋根で覆われ、なんとなくパリのルーブル美術館のピラミッド広場に似た感じだ。チケット売り場があるが、これは特別展などのチケットで、常設展を見るだけであれば無料である。

一階のギリシャ・パルテノン彫刻見学
エジプトのミイラを見学したあと、西側の階段から一階に下りる。階段の近くにはギリシャのパルテノン神殿に飾られていた彫刻群が展示されている。数も多く、ガイドさんの説明にも熱が入った。
これらの彫刻は19世紀のはじめ、当時のトルコにイギリス大使として赴任したエルギン卿によってイギリスに持ち込まれた。これらは、総称して「エルギン・マーブル」と呼ばれている。当時のトルコはギリシャを支配していたが、これらの貴重な遺産にあまり関心を示さず、国外持ち出しを許可したのである。しかし、近年ギリシャ政府ではこれらの返還要求を出している。ギリシャでは、これらの遺産を収納するための新しい建物がすでに完成しており、この問題は世界的にも大きな関心を集めている。これらの彫刻群は人類の至宝といわれ、古代ギリシャ絶頂期の最高傑作であるといわれるだけにその帰趨が注目される。

バッキンガム宮殿正面
バッキンガム宮殿は歴代イギリス国王の住居であり、国賓の迎賓館でもある。1703年にバッキンガム公爵邸として建てられ、1837年のヴィクトリア女王の統治を機に、王家の居城となった。現・エリザベス女王は、バッキンガム宮殿を公務用、ウィンザー城をプライベート用に使い分けているという

クイーン・メアリー・ローズガーデン風景A
アップにしてしまうと、どこで撮ったものか分からなくなってしまうが、ローズガーデンの目玉として、あえて登場願った

クイーン・メアリー・ローズガーデン風景B
ガーデンにはバラだけでなく、様々な草花が植えられており、来訪者の目を楽しませてくれる

クイーン・メアリー・ローズガーデン風景@
ローズガーデンというだけあって、バラの種類や本数は多い。ただ、7月半ばには盛りを過ぎており、しおれて枯れかけた花もあるが、まだまだ鑑賞にたえる

二階に上り、エジプト部門の展示品を見学
我々はまず、階段(東側)を上り、二階から見学をはじめた。階段を上ってすぐのところに、大英博物館の中でも最も有名なものの一つ、「ロゼッタ・ストーン」がある。感激しながら見ていると、ガイドさんが、「これは精巧に出来た模造品です」と説明してくれた。実物は一階のエジプト部門のコーナーのガラスケースの中に収められているという。あとで本物の写真も撮ったので、ここに並べて掲載しておこう。しばらく前までは、本物が現在の模造品のような形で展示されていたが、どのような経緯によるのか分からないが、実物はガラスケースの中に収められることになった。

グレート・コート(中庭)の様子
全体が屋根に覆われ、真中(写真左)に二階建て円形の建物が建っている。ここにはかつて図書館があったが、大幅にリニューアルされ、現在は博物館のレファレンスセンター、コーヒーショップ、売店などになっている

大英博物館正面
正門の鉄扉を入ると、前庭の先にギリシャ風の円柱を持った大きな博物館建物の正面が見える

ロゼッタ・ストーン(実物)
一階のエジプトコーナーのガラスケースの中に垂直に立てられた形で展示されている。ストーンの材質は黒色花崗岩で重量は760Kg。上部を欠いているが、本来は現存部分より50cmほど高く、そこに王の姿が彫刻されていたと考えられている

ロゼッタ・ストーン(模造品)
二階のエジプトコーナーに展示された精巧な模造品。見学者の手の届くところにあり、実際、手で触れることも出来る。少し寝かせたような形に置かれており、文字を読みやすい。碑面には三種類の文字が記されており、1822年にフランスの言語学者シャンポリオンが解読に成功した

ロゼッタストーンを見たあと、二階のエジプト関係の展示品を見て回る。壁面の棚や個別に置かれたショーケースの中にたくさんの陶器や小物類が展示されている。その中の一つに「ポートランドの壷」と呼ばれるものがある。ガイドさんの説明によると、これはカメオガラスで作られた古代ローマ時代の壷だという。そのほかの説明はよく覚えていないが、美術品としても非常に価値が高いと思われる陶器類がたくさん展示されている。

エジプトコーナーに展示されている陶器類の一例
二階のエジプト展示スペースには、古代エジプトの壷などの陶器、日常小物類などがたくさん展示されている

ポートランドの壷
西暦25年頃に古代ローマで作られたカメオ・ガラスの作品。イギリスの外交官によって18世紀にイギリスに持ち込まれた

さらに進んでゆくと、エジプトのミイラ関係を集めて展示しているコーナーがある。生々しいミイラの実物や、王族のミイラを収めた豪華な棺など様々な物が展示されている。

横たわる女性ミイラの木棺

ミイラの実物

ヘヌトメヒトの木棺
テーベの女性神官だったヘヌトメヒトの木棺とミイラ。木棺の上に幾重にも金箔が貼り付けられた豪華なものである

壁一面に展示されているフリーズ
神殿内部に設けられた狭い廊下の壁の一番上の部分を飾る浮彫には、連続した画面に、四年に一度行われた古代アテネ最大の「パンアテナイア大祭」の祭礼行列が表現されている。(説明しているのは、我々に1日付き添ってくれたロンドン在住の日本人ガイドさん

ディオニュソスと女神たち
左の男性像は、おそらく酒神ディオニソスであろう。右の二体の女性坐像は豊穣の女神デメテールとその娘。その隣の駆け寄る女性は永遠の若さの精であるへーべと考えられる

セレネの馬
月の女神セレネの馬車を引く一群の馬のうちの一頭。セレネが天を駆け抜ける旅に一晩中付き従った愛馬の表情を余すところなく表現している。とても印象に残る表情だ

女神たち
右手に横たわる像はおそらく愛の女神アフロディテ(ヴィーナス)で、母親のディオーネに支えられている

メトープ
パルテノン神殿の周囲を巡る46本の円柱。その上に渡された梁の部分に一面ずつ配置されたいた浮彫板には、ギリシャ神話に登場する半人半馬の怪物ケンタウロスと人間の争いなどが描かれていた

イースター島の巨石像
10〜17世紀に南アメリカ大陸の西側にあるイースター島で造られた巨石像モアイ。祖先を祀るために造られたのだろうといわれる

人面有翼牡牛像
アッシリアでは悪霊を退ける僻邪として多くのアッシリア王宮の入口にすえられ、訪れる者を威圧した

ラムセス2世像
この像はかつてテーベの西岸のラムセス2世の葬祭殿に建っていたことが記録に残っている

見学を終わり博物館の出口に近づくと、中が見える大きな募金箱が置いてあった。現在、この博物館の入館料は無料だが、その運営はかなりきびしいらしく、入館者への寄付を呼びかけているのだ。
(展示作品の写真説明は、「NHK大英博物館1,2,3 日本放送出版協会、1990年発行」などを参考にしました)

昼食のあとロンドン三越へ
大英博物館を出たあと、我々は歩いて近くのレストランに向かった。レストランは大英博物館近くの交通量の少ない通り沿いにあった。昼食の後はバスでロンドン三越に向かう。ピカデリー・サーカス近くの広い通り沿いにある。大きなビルのB1,1,2Fの3フロアーを使った、日本人観光客向けの比較的こじんまりした店だ。ここでは紅茶が安く、日本の価格の1/3程度というので、大きな缶入りのものをいくつか買った。私は、せっかくイギリスに来たのだから、ウィスキーがあれば買おうと思っていたのだが、ウィスキーは置いてなかった。今回の旅行ではビールはよく見かたが、ウィスキーはほとんど見ることはなかった。イングランドの人はスコッチ・ウィスキーをあまり飲まないようだ。ウィスキーはスコットランドのもので、イングランドのものではないということなのだろうか。

ロンドン三越付近
ピカデリー・サーカスのすぐ近くだが、メイン通りからは少し外れており、前の広い通りもそれほど交通量は多くない

大英博物館近くのレストラン
一方通行の通りには路上駐車が多い。比較的静かな場所にある

ハンプトン・コート・パレス・ガーデン
お買物タイムのあと、今回のツアーの最後の見学地、ハンプトン・コート・パレスに向かった。ロンドンの中心部から南西に約20Kmほどの、テムズ川上流に広がる広大な庭園を持つ宮殿である。この宮殿は、16世紀にヘンリー8世が枢機卿トマス・ウルジーの邸宅を没収して大改築したものである。現在、王室はここを使っていないが、1838年、ヴィクトリア女王の命で一般に公開されるまでは、歴代の王や女王がこの宮殿を別邸として使用していた。
バスは15:30頃、宮殿前の駐車場に到着した。宮殿の建物はほとんどすべての部屋が公開されているが、我々は時間の関係もあり、広大な庭園の見学のみである。建物の脇を通り抜け、広大な庭園に案内された。入園の際に、庭園全体の案内図入りの日本語のパンフレットをもらったので、大変参考になった。

ハンプトン・コートの庭園散策
ハンプトン・コートの庭園は24ヘクタールを超えるという広大なものである。この広大な庭園が、いくつかの区画に分けられ、それぞれ異なる雰囲気で整備されている。限られた時間ですべてを巡るわけにはゆかないので、我々はプリヴィー・ガーデンといわれるところを中心に見学した。色とりどりの草花が植えられ、芝生の緑や古い建物などと調和して、とても美しい風景だった。広大な庭園の中には観光用の馬車がたくさんの人を乗せて巡っている。木々の間からはテムズ川を通行する観光船を望むことも出来る。また、庭園内にはテムズ川に通じる水路もあり、白鳥など水鳥の姿も見えた。さらに、我々は行かなかったが、庭園内には大きな迷路もあり、子供たちにも人気のようだ。とにかく、家族連れで一日楽しめる、ピクニックランドのような感じだ。

ハンプトン・コート・パレス正面
正面屋上にはイギリス国旗が翻っているが、現在、王室は使用しておらず、ほとんどすべての部屋が公開されている。建物内と庭園の見学は別料金

ポンド・ガーデン
小さな池を中心として花壇を配置した、花の美しいガーデン

庭園への出入口付近の様子
建物への入口とは別に、すぐに庭園に出ることが出来る。子供づれの家族の姿も多い

プリヴィー・ガーデン付近の芝地にて
広大な芝地の所々にきれいな花壇が設置されている

プリヴィー・ガーデン
建物に近接してフランス庭園風に整備されたガーデン。1701年に造られた当時の姿に復元されているという

庭園内の大きな水路
庭園内を巡ってテムズ川に接続している水路。白鳥や黒鳥が遊び、水路沿いには遊歩道もある

大噴水と宮殿裏正面方向を望む
大きな噴水を中心として整然とした並木と芝地が広がっている、Great Fountain Gardenと呼ばれる区画。広い道が建物の裏正面から水路の端まで続いている
ロンドン、ハマースミスのホテルに戻る
ハンプトン・コートには1時間半近く滞在し、17時頃バスで出発した。ロンドン市街地に入り、途中のレストランで夕食。ハマースミスにあるホテル(ノボテル・ロンドン・ウェスト)に着いたのは19時頃だった。このあと、部屋で明日のロンドン1日自由行動のプランを練った。

うずくまるヴィーナス像
愛の女神ヴィーナスは湯浴みをしている様子がしばしば表される。そのところを招かざる人物にのぞかれて驚き、裸体を隠そうとしている姿で表された。この像はローマ時代にギリシャのものを模刻したといわれる

ネレイデス・モニュメント
このモニュメントは、イオニア式ギリシャ神殿を模した墓廟で、紀元前400年頃建てられたものと思われる。誰のために建てられたかは明らかではないが、古代ギリシャの都クサントスの有力者と考えられている。高さ約8メートル

庭園の外周道路を巡る馬車
庭園はかなり広大なので、これに乗って一巡りする観光客も多いようだ

木々の間から望むテムズ川
ハンプトンコートはテムズ川に接しており、木々の間から川を航行する観光船が見えた