ホテル・ザ・レジェンド付近の様子
大通りをちょっと入ると小さな商店、理髪店などが並んでいる。庶民の暮らしぶりが垣間見える光景だ。ムンバイは今やニューヨーク、東京と並ぶ地価の高い土地の一つとなっているという。それを反映してホテルの料金も高い。このホテルはムンバイでは中級クラスだと思うが、1泊朝食付きで1室(ダブル)6000ルピー(約18000円)と日本の観光地並である。部屋の広さ、サービスグレードなどはまあまあだが、他の物価が安いだけに割高感は否めない

バンガロール、マイソール(その1)

3月7日(水)
今日はムンバイ空港8:15発の飛行機でバンガロールに行き、そこから長距離バスでマイソールに向かう予定である。ホテルから空港まで10分くらいと近いとはいえ、7時頃にはホテルを出る必要がある。ホテルの支払い処理などは昨夜のうちにヒロとサクラがやってくれているので、今朝はすぐに出発することができる。彼らのやってくる間、またホテル周辺の写真をとったが、昨日のチャイ売りのおじさんの姿は見えなかった。

(ムンバイ空港からバンガロール空港へ)
ムンバイの国内線空港(サンタクルズ空港)に着いたのは7:30頃。あわただしく搭乗処理をし、シャトルバスに乗り込むと、バスは我々だけですぐに発車した。我々が飛行機に搭乗するとすぐに扉を閉め、やがて動き出した。ぎりぎりセーフという感じだ。
朝早い便なので機内で朝食が出、くつろいだ時間を過ごしていると、1時間半ほどでバンガロール空港に着いた。

(バンガロール市内)
空港からタクシーでバンガロール市内の繁華街に向かう。道路は相変わらす飽和に近い状態で混雑している。運転の荒っぽさもムンバイと同じだ。我々は繁華街の真中で車を降り、大きな店に入った。この建物にはいろいろな専門店が集まって大規模なショッピング・コンプレックスというようなものを形成している。日本でいえば新興地方都市の大きなショッピングセンターといった感じだ。特に買い物はないので、ここの大きな食堂に入った。これは日本でもよく見られるセルフサービス式で、自分の好みのものをとってきて食べる、日本でもおなじみのシステムである。周りには若い人たちが多い。
『バンガロールはデカン高原の南西部に位置し、チェンナイと並ぶ南インドの玄関口で、人口520万を抱える大都市だ。西欧化が著しく、ジーンズ姿の若者が颯爽と目抜き通りを歩く。』(ガイドブックより)。我々は食事をした後すぐにこの店を出、近くでタクシーに乗ってバスセンターに向かった。タクシーに乗ってからは、また大通りの喧騒と荒い運転に気を取られ、街の様子をじっくりと観察する余裕はなかった。

(長距離バスでマイソールへ)
バンガロールの街は大きなショッピング・コンプレックスに立ち寄っただけで、あとはタクシーで通過しただけなので街はあまり印象には残らなかったが、ゆっくり滞在すれば見どころも多いようだ。
バンガロールのもう一つの顔として、インドIT産業の中心地としての顔がある。いろいろなIT関連企業が集まり、「インドのシリコンバレー」ともてはやされているようだ。私も事前知識でこのことは知っていたので、その雰囲気を感じられるところを通ってみたいなと思っていたが、街の中心部からはやや離れているということで、今回その望みはかなえられなかった。
長距離バスは定員いっぱいの客を乗せて13:30頃、バスセンターを出発した。これから3時間あまりのバス旅である。市内で見かける無骨なローカルバスとは違い、長距離の旅に耐えられるような構造になっている。バンガロールの市街地を抜けるとさすがに道路は空いてくる。平坦なデカン高原に設けられたまっすぐな道をバスは快適なスピードで走る。1時間半くらい走り、途中の町で停車した。ちょうどトイレタイムで、ほとんどの人はバスから降り、トイレに行ったり軽い飲食をしたりしている。もちろんバス停でもあるので、何人かが降り何人かが乗ってきた。

長距離バスの内部
トイレタイムでほとんどの人はいったん下車した。座席は3列、2列と合計5列あり、真中に通路がある。車体幅は日本のものより広い感じだ車掌が同乗して切符の販売や検札を行う

途中の町で停車する我々の乗ったバス
さすがに町で見かける無骨なローカルバスとはちがう外観で、乗り心地もよい

(マイソール)
15分くらい休憩後バスは発車し、一路マイソールに向かう。座席が窓際ではなく、窓ガラスも小さく仕切られているので写真がとりにくく、窓外の風景写真をとることはできなかった。バンガロール出発後、約3時間でマイソールに到着した。
ガイドブックによれば、「マイソールはデカン高原の最南端で、海抜770mの高原にあるため気候もよく、1年中避暑客やツーリストでにぎわっている。今はカルナータカ州の一都市となっているが、1973年まではマイソール州と呼ばれ、インド独立までマイソール藩王国の都として、この地方の政治経済の中心になっていた。」という、由緒ある町なのだ。バスを降りたのは16:30頃、そこからタクシーでホテルに向かう。

ホテルは町の中心部からは少し離れたところにあり、タクシーも少しうろうろしたあげく、ようやく目指す「グリーンホテル」に着いた。このホテルはサクラがネットで探したのだが、元は藩王の娘が暮らしていた館でそれをホテルに改装したものだという。ホテルのロビーに藩王とその娘とおぼしき人の写真が掲げられていた。おそらくこの娘さんがこの館に住んでいたのだろう。

マイソール市内様子A
長距離バスのターミナル付近。我々の乗ったバスはここより少し手前で客を降ろしている

マイソール市内の様子@
我々がバスを降りた場所。ここからタクシーに乗り換えホテルに向かう

(ホテルの様子)
我々夫婦には本館の部屋を取ってくれていた。スイートルームで、部屋に入るとすぐにクラシカルな家具の置かれた居間兼応接室がある。そこからバス、トイレのある部屋の脇をを廊下で通り抜けると寝室になるが、ここのベッドにはびっくりした。ヨーロッパの古城などでよく見られる天蓋つきのベッドなのだ。いかにも昔、お姫様が使っていました、という雰囲気だ。ホテルに着いたのは17:40頃、これから夕食までは特にやるべきこともないので、早速このベッドに上がり横になった。しばらくするとドアをノックする音がしたので出てみると、ボーイさんが果物のいっぱい入ったお皿をさし出し、「コンプリメント」という。私はとりあえず「サンキュー」と受け取ったが、「コンプリメント」ってなんだ、と持参の電子辞書を引いてみた。そこには「補足物」というような訳が載っていたがあまりピンとこないので、あとでヒロに聞いてみた。彼は即座に「ウェルカムサービス」だよ、と答えた。このお皿には、バナナ、ブドウ、りんご、みかんなどが載っていた。私は早速バナナを食べてみた。これは日本で見るものの半分くらいの大きさで、大変甘い。その後、ブドウを3、4つぶ食べた。これは種無しで、皮ごと食べるようである。このときはこれでやめた。

ホテルの部屋A
寝室に置かれた天蓋つきのベッド。いかにも昔、お姫様が使っていましたという雰囲気だ

ホテルの部屋@
スイートルームで、入ってすぐの居間兼応接室。なかなかクラシカルな雰囲気で感じがよい

夕食は暗くなってから庭に用意されたテーブルで食べる。所々に電気の照明はあるが、テーブルの上はロウソクの光で照らされ、なかなか雰囲気がよい。少し離れて席で日本語の大きな会話の声が聞こえた。日本人の若者5、6人のグループだ。ツアー客ではないし、学生のようでもない。バンガロールのIT企業に勤める若手サラリーマンだろうか、などと勝手に想像した。このときの料理は、スパイスのきいた何種類かのインド料理で、内容はあまりよく覚えていないが、ワインを飲みほろ酔い気分だった。妻はサクラとインドでの生活などいろいろと話をしていた。

藩王の娘さんの写真
藩王の写真と並べてロビーに掲げられていた

グリーンホテル本館
この建物はかつてマイゾール藩王の娘の住む館としてつかわれていたという
そういえば建物に王族館風の装飾も見られる

ホテル本館前よりガーデンを望む
夕食は前方に見える一段高くなった場所に置かれたテーブルで食べる。食事のときにはテーブルの上に置かれたロウソクの光が雰囲気を盛り上げてくれる。左手に見える二階建ての建物がホテルの別館で、こちらのほうのお客が多いようだ

夕食も終わり部屋に帰ると例のコンプリメントの果物が目に入った。そういえばブドウがおいしかったなと思い大きな房の半分ほどを切り取り、洗おうと思って洗面所にもっていった。ここで洗いながら2,3つぶ食べると甘くておいしい。そのまま一粒ずつ洗いながらもってきたブドウを全部食べてしまった。一粒ずつきれいに洗いながら食べるのだからこれほど清潔なことはないだろうと思っていたのだが、思えばこれが大きな誤りだったようだ。就寝して何時間かたった頃、おなかが痛くなって目がさめた。それからが大変である。トイレに行くと水のような便が出る。戻ってくるとまた行きたくなるということを繰り返し、とうとう3時近くまでこのような状態が続いてしまった。外国旅行では水道の水を飲むということは決してしたことはないが、ブドウの粒を洗いながら一つ一つ食べるということが結果として水道の水を飲んだことになったようだ。後でサクラに話したら、そういう時は洗ってから一粒すつきれいに水をふき取ってから食べてくださいといわれた。


マイソール(その2)へ

  



空港周辺の風景
いかにも南インドへの玄関口を思わせるヤシの並木が続いている

バンガロール空港
国内線の空港だが、乗り入れる便は多く、大きな空港だ

長距離バスの発着するバスセンター
バンガロールからは、各地方都市に向けてたくさんの長距離バスが発着する。我々もここからマイソール行きのバスに乗り込む

店内風景A
店内にはいろいろな専門店が入っている。日本でもよく目にする世界的に有名な店が多い

店内風景@
店内に入ると店内全体の大きな案内板がある.。近くに日本人の姿もチラホラ見えた

大きなショッピング・コンプレックスの正面
大きな建物で、入口にはガードマンが二人立って来店者を空港のように厳しくチェックしているのには驚いた