第3日目(11月23日) ゴレパニ〜プーンヒル〜ゴレパニ
今日は、いよいよプーンヒルに登り、アンナプルナ、ダウラギリのパノラマ風景を楽しむ。山の頂上でサンライズを迎えるため、ロッジを5時には出発する。外はまだ真っ暗、空を見上げると満天の星である。各自、懐中電灯を手に急な山道を登る。
(左からSAKURA、HIRO、U..Kさん、バドリー君、ナラヤン君、H.Tさん、E.Sさん)
明けてきたアンナプルナ、マチャプチャレをバックに
ダウラギリ連峰。中央左のどっしりした山がダウラギリT峰(8167m)
アンナプルナ連峰。中央一番手前がアンナプルナ・サウス(7129m)、その左奥がアンナプルナT峰(8091m)、サウスの右奥はヒウンチェリ(6441m)、さらに右の遠くに見えるのがマチャプチャレ(6993m)。
ロッジに着くと、まず朝食の注文をとり、10時ごろに遅い朝食となった。その後は、シャワーを浴びたり、洗濯をしたりとそれぞれ自由に過ごす。
13:30頃には昼食もすみ、あとは特にやることもないのでゴレパニ村の中を散策することにした。ロッジの前からゴレパニ峠の頂上まで行って帰る。
ロッジに戻ると、皆、食事室に来てくつろいでいる。ここにはストーブがあり暖かい。ここに、面白いゲームが置いてあった。ネパール版ビリヤードとでもいうもので、やってみると結構面白い。1m四方くらいの四角い盤に向き合って対戦する、ビリヤードのようなおはじきのようなゲームだ。盤の四隅には穴が開いていて、ポーカーのチップのような円形のコマを指ではじいて盤上のコマを穴に落としてゆく。四辺の縁でコマをクッションさせて狙ったりするところはビリヤードそっくりなゲームである。2人が基本だが2人ずつ2組の4人でもできる。はじめのうちは見ていたのだが、そのうち実際にやってみた。初めての人でも簡単にできるが、やはり技は必要でバドリー君の技はさすがに光っていた。

夕食の前に飲み会を始めた。お酒がまわるにつれ皆、饒舌になってきた。この日は、特にネパールでの習慣とか風習についての質問がバドリー君に集中した。
この中で、ヒマラヤの山を毎日見て暮らしている人たちは、山に神様が宿ると考えているだろうか、という質問があった。日本の感覚だと山には神様がいると考えるが、彼の答えはノーだった。そのような考え、風習はないというのだ。でも、本当だろうか。毎日,毎日神々しい山を見つめていたら、畏敬の念がわき、物語が出来上がってくるのではないだろうか。もっとも、あまりに神々しい山がたくさんあると、どの山を対象としてよいのか分からないかもしれないが。
そのほかにもいろいろな話が出て、楽しくもためになった夜だった。





街道を右に曲がってすぐのところに学校があった。時間が遅かったせいか人影は見えなかった。
ゴレパニ村の学校
街道沿いに本屋さんがあった。山の街道に入ってからはじめて見た。また、これから先にもなかった。ここは長期滞在する外国人が多いのではないかと思う。
ゴレパニ峠の本屋さん
ゴレパニはこのように昔から交通の要衝であり、山の集落としては規模が大きい。峠から見下ろす村の様子は貧しくも見えるし、豊かにも見える。午後の山の常で、山から霧が降ってきた。

 貧しくも豊かにも見ゆゴレパニに
  淡(あわ)し濃(こ)し霧山より降りぬ
 (H.T)
峠からの村の様子
ここがゴレパニ峠の頂上である。ここからまっすぐに下ってゆくのが街道の本道で、ジョムソン、ムスタン方面に続いている。右に曲がると今回の我々のトレッキングコースであるタダパニ、ガンドルン方面に続いている。また、左に曲がって山道を登ってゆくとプーンヒルである。
ここにはチベット仏教の小さな塔も建てられている。チベットのみやげ物屋も店をひろげていた。
ゴレパニ峠の頂上
帰りにのぞいてみたら作業は終わっており、出来上がったものがザルいっぱいに入っていた。
作業の成果物
道沿いの家の前で、母娘が大根を細く切る作業をしていた。よくわからないが、乾燥させて切干大根にするのだろうか。
母娘で仲良く料理の準備
「ホーイ」という掛け声とともにロバは隊列を組む。あとは後から一人の人間が追ってゆくだけである。ところで、山を下るときロバは主に何を積んでゆくのだろうか。バドリー君に聞いたところでは、町に出ている身内のものに村の作物を送ったり、身の回り品を送ったり、要するに宅配便のように使っているのだということだった。なるほど。
掛け声とともに隊列を整える
我々の泊まっているロッジの前にロバが集まって休憩していた。すでに荷物は積んでおり、いつでも出発できるようになっている。先頭に立つリーダーのロバは必ず大きな鈴を首にかけている。
ロッジの前で休むロバたち
ゴレパニ村が見えてきた
アンナプルナを眺めながら山を降りる
プーンヒルからの景色を堪能し、気がつくと周りにはもうあまり人がいなくなった。大部分の人は山を降りて次の目的地まで行くのだろう。我々は、今日はゴレパニでゆっくり1日を過ごす予定なので、できるだけここにとどまりたかった。それでも、8時頃には山を降りることになった。
下りはのんびりと景色を眺めながら歩いたが、40分くらいでロッジに着いた。
標識には、POONHILL 3210m、GHOREPANI 2874mとある。ゴレパニとプーンヒルの高度差は約350mということだ。
プーンヒルの標識とアンナプルナ連峰
山がよく見えるところに、細長い木のベンチとテーブルが置かれており、カメラを固定するのにちょうどよい。時間を忘れてシャッターを押しまくった。
すっかり明るくなったダウラギリ連峰
次第に東の空が明るくなってくる。風は全くないが、じっとしているとやはり寒い。
プーンヒルの夜明け
プーンヒルの頂上には6時頃到着した。頂上にはすでにたくさんの人がサンライズを待っていた。
プーンヒルの頂上
暁闇(ぎょうあん)に登る急坂プーンヒル
  アンナプルナは嶺より明けゆく       (H.T)
東の空が明るんでくると、今まで真っ暗だった山々がだんだんと明かるくなってくる
          (左、ダウラギリ連峰。右、アンナプルナ連峰)