林が切れると山が見える。まずはじめにマチャプチャレがその雄姿を現した。この山は、ネパール語でマチャ(魚)プチャレ(尾)というように頂上がちょうど魚の尾っぽのように見える。標高は6993mだが、ポカラからももよく見えるし、その容姿からファンも多いようだ。
さらにしばらく歩くと、今度はアンナプルナがよく見えてきた。アンナプルナサウス(7129m)とヒウンチェリ(6441m)は尾根続きで隣り合った山である。ここにも大きなシャクナゲ(ラリグラス)の木があった。
ところで、シャクナゲは3〜4月が見頃だというがバドリー君の話では、この頃の晴れる確率は3月で1/3、4月で1/4、5月で1/5くらいだそうだ。晴れればラッキーという感覚で出かけたほうがよさそうだ。
第5日目(11月25日) タダパニ〜カルカ〜シトキュー〜ガンドルン
朝6時頃起きて部屋から外を見ると、雲がかかってはいるがアンナプルナとマチャプチャレが見える。昨日は曇っていて全く見えなかったものだ。これはいけるぞとカメラを持って外に出る。
外でしばらく待っていると、雲がだんだんと取れアンナプルナに朝日が当たってきた。マチャプチャレはいつも朝日の当たる裏側しか見えないのだが、これもくっきりとした姿を見せてくれた。
我々の宿泊したロッジは、なかなかナイス・ビューポイントに立地している。朝食も終わり、出発前のひと時のんびりと山を眺める。昨夜話したマレーシアの男性とガイドも写真をとっていた。
タダパニのロッジの前にて
8時頃ロッジを出発する。しばらくは、昨日と同じジャングルのように密生した樹間を歩く。やがて樹種が変わり、木曾の山道を歩いているような雰囲気になってきた。何か懐かしい感じのする道だ。
昨日と同じような林の中の道を歩く
10j時頃、カルカ近くの広い草原に着いた。アンナプルナ、マチャプチャレなどの山々がよく見える。近くには放飼いの水牛が草を食んでいる、のどかな風景だ。我々もここで大休止。写真をとったり寝ころんだり、ここで小一時間を過ごした。
カルカ近くの気持ちのよい草原
朝日に映えるアンナプルナ(左)とマチャプチャレ(右)
ちょうど雲に隠れてしまったが、この学校の後にもアンナプルナがでんと聳え立っている。
ガンドルン村の入口にある学校
11時頃シトキューに着き、ここで昼食にする。私はダルバートはお休みして、ヌードル・ベジタブルスープというのを注文した。うどんのような麺類だが、なかなかいけた。
シトキュー(SITKYU)のレストラン
まだ時間が早いので、バドリー君の案内でガンドルンの村の中を散策することになった。まず、ロッジの近くの「ガンドルン・ミュージアム」というのに入った。一般の民家を開放して中を見学できる。中には生活用品、主に農業用の民具などが展示されていた。
ガンドルン・ミュージアム
13:30頃にはガンドルンのロッジに着いた。時間的には早いが、この頃になると曇ってきて山は見えなくなってくるので、今日のように山がよく見えるコースは早立ち、早到着は適切な選択である。
ガンドルンのロッジ
ここにも山桜が咲いていた。農業が中心で、段々畑が続いている。この辺りに住む人はグルン族で、グルカ兵の出身地でもあるという。
山桜と段々畑
ガンドルンは、これまでの山の村の中では一番大きい。メインの道のほかにも立派な石段の道などがあり、面的な広がりもある。民家も先ほどのミュージアムほどではないが結構しっかりした立派なものが多いようである。
村の中の石段道
扉が閉まっていたので、近くの人に言ったら開けてくれた。この村のどのくらいの人が信仰しているのか分からないが、まさにチベット仏教の様相である。
仏教寺院の内部
村の中に立派な建物があった。仏教寺院だという。これを見てもこの村が(精神的にも)豊かなのだろうと思った。
ガンドルン村の仏教寺院
近くに広いヘリポートがあった。我々が着いたとき、ここで子供達が遊びまわり周りには大人達が談笑していた。しかし、我々が着いてしばらくすると子供達がいなくなり、大人達の表情も心なしか険しくなっていた。
ロッジに戻ってしばらくしてから、前の道を銃を担いだ男達が通り、その中には子供達の姿も見えた。どうもあの時見かけた集団らしい。これからどこへ行こうとしているのだろうか。厳しい現実の一面を見た気がした。
元徴収所近くのヘリポート
しばらく前までは政府のパーミット(入山料)徴収所だったという建物を見た。現在この地域はマオイストの掌握下になっているらしく、この建物は閉鎖されていた。入口には何やら張り紙があった。
元パーミット徴収所(手前の建物)
シャクナゲ(ラリグラス)の木とアンナプルナ(左)、マチャプチャレの雄姿(右)