第3日目 ツェルマット〜ゴルナーグラート〜マッターホルンを見ながらハイキング〜ツェルマット
今日は、ツェルマットから登山電車でゴルナーグラートまで登り、ここで大氷河の展望を眺めたのち登山電車で1駅戻り、そこから電車の1駅分をハイキングする、というのが主な行程である。
山の天候は変わりやすい。また、遅くなるほど電車も混むということで、7:30にはホテルを出発し、ツェルマット発8:00の登山電車に乗った。電車は予約してあるのか、1両はわれわれの貸し切り状態だった。電車はゆっくりと急勾配の線路を進み、高度を上げるにつれ右側にマッターホルンが全貌をあらわす。
ちなみに、この登山電車は1898年(明治38年)に開通したというのだから驚きだ。
電車は約45分ほどで標高3089mの終点、ゴルナーグラート駅に到着する。駅の前でマッターホルンをバックに全員の集合写真を撮った。こういうときには、スイスでは最前列の真中に必ず大きなセントバーナード犬を入れる。犬もいかにもなれたしぐさでおとなしく前を向いて座る。ちなみに、このときのバックのマッターホルンは、どんなに雲がかかっていてもいつも雲ひとつないピーカンである。写真屋が気をきかせて修正してしまうのである。
駅を降りて少し登ると、ゴルナーグラートの展望台がある。ここからの風景はすばらしい。何本もの氷河が重なり合い、せめぎあう様は迫力がある。また、氷河の作り出す優美な曲線も見事だ。この全景はとても1枚の写真には撮りきれないし、小さな写真では迫力も伝わりにくい。この氷河群の右に、少し離れてマッターホルンが独り悠然と屹立している。
ゴルナーグラートからの展望を満喫したあと電車に乗り、次のローデンボーデン駅で下車する。ここから電車の一駅分をハイキングする。この駅では、同じ目的をもった6、70人ぐらいが降りた。ほとんどすべて日本人ツアーの団体である。この時期、スイス・アルプス観光客の9割は日本人だとガイドが言っていた。ここからは、ハイキング専門の日本人ガイドがついて、いろいろと説明してくれる。次のリッフェルベルグ駅まで約1時間半のハイキングである。
コースからは常にマッターホルンを望むことができ、路傍にはかわいらしい高山植物が今を盛りと咲いている。
ハイキングの途中で見かけた路傍の花々(左からコケマンデラ、リンドウ、オキナグサ)
ハイキングの途中に、リッフェル湖という小さな湖がある。条件がよければ逆さマッターホルンが見られるということだが、今日は湖面にさざなみが立ち、マッターホルンにも雲がかかっており、思惑通りの景色は見せてくれなかった。やがて、広々とした高原が見えてきた。ここには、たくさんの羊が放牧されている。ここから電車の駅は近いので、とりあえず全員でのハイキングはここで終了。あとは各自、適当に電車に乗ってツェルマットまで帰る。
昼食は、朝、おにぎりの弁当が配られているので、思い思いの場所で適当に食べることになっている。マッターホルンと羊を眺めながら食べたおにぎりはおいしかった。
おにぎりを食べた後も、しばらくそこに座ってマッターホルンを眺めていた。この山はなかなか気難し屋だと聞いていたが、今日も頭のヴェールをなかなか脱いでくれない。晴れるかなと思うと、すぐに次の雲が湧いてきて頭を隠してしまう。でも、その全貌をほとんど見せてくれたのだから、大いに感謝しよう。満足、満足。近くに小さな礼拝堂があった。夏の間は実際に牧師さんが来て礼拝堂として使われるらしい。付近をゆっくりと散策したのち、13:30の電車に乗りツェルマットに戻った。
登山電車がツェルマットに近づき、町の様子が見えてきた。町は谷あいにあり周囲の展望はよくないが、昔からマッターホルンへの登山、観光基地として発展してきた。駅前から一本の大きな通りがのびており、両側にはみやげ物店、レストランなどが建ち並んでいる。今日は、これからすべて自由行動なので、お土産などの買い物はすべてここで済ませる予定である。16時頃には買い物も終わり、ホテルに戻ってビールを飲み、少し昼寝をした。極楽、極楽。
車窓風景。下りの電車がゆっくり走っているのが見える。のどかな風景だ。
電車の車窓から見るマッターホルン
とりあえずマッターホルンを入れて二人のスナップを撮ってもらう
登山電車の終点、ゴルナーグラート駅
少し離れたところに、野生のアルプス山羊が塩を舐めに来ていた
モンテローザ(左、4634m)、リスカム(中央、4527m)から流れ下るグレンツ氷河
ハイキング途中のリッフェル湖。残念ながら逆さマッターホルンは見られなかった
マッターホルンと放牧中の羊。この景色を見ながらおにぎり弁当を食べた
高原の小さな礼拝堂
リッフェルベルグ駅から付近の高原、マッターホルンを望む
ツェルマットのメインストリート
電車の車窓から見たツェルマットの町の様子
ゴルナーグラート展望台からの眺望。重なり合った氷河群は迫力がある
ハイキングの道からは常にマッターホルンが見える
ローデンボーデン駅で下車しハイキングをはじめる