第5日(その2)  グリンデルワルト〜(バス)〜ブリエンツ〜(ロートホルン鉄道)〜ロートホルン〜(ロートホルン鉄道)〜ブリエンツ〜(バス)〜グリンデルワルト(泊)
バスは、14時に登山電車の駅前を発車した。2階建ての大きなバスで、我々の団体25、6名には大きすぎる感じだが、2階の前方に陣取って車窓風景を楽しんだ。この旅はオプショナルツアーだが、ほとんどの人が参加しているようだ。
40分くらいバスに乗って、ブリエンツに着いた。我々がこれから乗車するロートホルン鉄道はここから発着する。この町は、大きなブリエンツ湖のほとりにある。列車の発車まで少し時間があったので、湖の近くまで歩いた。
これから乗車する鉄道は、正式にはブリエンツ・ロートホルン鉄道といい、スイスでは唯一電化されていないSL鉄道である。最大勾配はユングフラウ鉄道と同じ25%、蒸気機関車のボイラーがその分だけ傾けてある。この機関車が、2両の客車を後から押してゆく。
15:10、いよいよ発車した。これから約1時間のSLの旅の始まりである。シュッ、シュッというSL特有の音が心地よい。始めのうちは、民家の脇を通り抜けるような感じで、そのうち林の中をゆっくりと登ってゆく。途中で、下りの列車とすれ違った。皆、晴れ晴れとした顔で手を振っている。やがて、林の切れたところで、大きなブリエンツ湖を望むことができた。もう、かなり登っている。
やがて、列車は、最初の停車駅、プランアルプ駅に停車した。蒸気機関車は、ここで水の補給をするためしばらく停車する。この列車の終点、山頂駅からここまで歩いて約2時間、ちょうどよいハイキングコースのようだ。ちょうどハイカーが一人降りてくるのが見えた。ここからブリエンツまでは約1時間半ほどということなので、そのまま歩いてゆくのかもしれない。今日のような天気だったら、歩いて下るのもいいな。
水の補給を終え、列車はまたゆっくりと上り始める。途中、放牧中の牛たちが我々を見送ってくれた。でも、彼らは時々線路内に入り込んで、手を焼かせることもあるようだ。
見上げると、これから進んでゆく線路の様子が見える。また、下を見ると、これまで通ってきた線路の様子が見える。これまでの列車の旅とは違う何かがある。とにかく、のんびり、ゆっくりと走る。同じような景色が何度も現れるのだが、そのたびにだんだんと小さくなってゆく。さっき見た牛たちが、豆粒のように見える。列車はだんだんと高度を上げ、山の間からブリエンツ湖が見えてくると終点は近い。
16:20、終点のロートホルンクルム駅に到着した。1時間10分のSL列車の旅だった。ここからは、細長いブリエンツ湖の全景がよく見える。普通、午後の山は雲が出やすいのだが、今日は雲もなく遠くの山もよく見える。
駅を降りると、前方に小高い山が見える。ブリエンツ・ロートホルン(2350m)である。ここから、ゆっくり歩いて往復40分くらいである。途中にはかわいらしい花がたくさん咲いている。山頂からの眺めは、360度さえぎるものがないパノラマ風景である。特に、ブリエンツ湖の向こう側には午前中に登ったアイガー、メンヒ、ユングフラウなどの山並みがくっきりと見える。
ブリエンツ・ロートホルン頂上からアイガー(中央)、メンヒ(アイガーの後に重なって見える)、ユングフラウ(少し離れた右)を望む
駅に戻ってしばらく待っていると、上りの列車がやってきた。ここで客を降ろして、我々が乗り込む。山頂駅を出発したのは17:10だった。下りは機関車が前にくる。上りのときは機関車が後だったので気が付かなかったのだが、今度はトンネルに入ると大変である。皆、あわてて窓を閉めてハンカチを口に当てる。下りは、上りよりも煙は少ないはずだが、それでもトンネルでは窓があいていると、煙が容赦なく入り込んでくる。
蒸気機関車は、上りと同じように途中のプランアルプ駅で水の補給を行うため、しばらく停車する。終点のブリエンツ駅に到着したのは18時頃だった。下りのほうが少し所要時間は短いようだ。列車を降りてから、ブリエンツの町を見学する時間が少しあった。道路沿いにみやげ物店、レストランなどが建ち並んでいる。ここは、木工の民芸品などが有名のようだ。
帰りのバス車中では、途中からよい気持ちで眠ってしまった。気がついたらグリンデルワルトの町だった。しばらくホテルで休んだ後、20:30頃から町のレストランで夕食。今日は2日分の観光をしたようで、充実した1日だった。
下りの列車は機関車が前につくので、特にトンネルでは窓を閉めないと大変だ
我々が乗車する列車が到着した
駅から見えるブリエンツ・ロートホルン(2350m)
ブリエンツ湖とアイガー方面の山並み (山頂より)
駅付近からブリエンツ湖を望む
ロートホルンクルム駅。1時間10分のSLの旅の終点
ブリエンツ湖が見えてきた。終点はもう近い
車窓風景。もう、かなり登った
下ってゆく列車
登ってゆく列車 (我々の乗っている列車)
見下ろすと、これまで通ってきた線路の様子が見える
見上げると、これから進む線路が見える。
牛が我々を見送ってくれた。時々線路内に入り込んで、手を焼かせることもあるようだ
最初の停車駅、プランアルプ駅。蒸気機関車は、ここで水の補給をする
ブリエンツ湖。長さ15Km、幅3Kmの細長い湖
ちょうど大きな遊覧船が入ってきた。ここからインターラーケンまで75分で結んでいる
蒸気機関車は、最大勾配分だけあらかじめ傾けてある
ブリエンツ・ロートホルン鉄道。蒸気機関車が後から客車を押してゆく
林の切れたところで、ブリエンツ湖を望むことができたもう、かなり登った
下りの列車とすれ違う皆、ハッピーな顔だ