西武多摩湖線で終点の西武遊園地で下車し、少し戻ると付近一帯は都立狭山公園となっている。村山下貯水池の堰提下の公園で、通常ならここから堰提上に上って貯水池の様子を眺めることができるのだが、現在は工事中で堰提にのぼることは出来ない。この工事は堰提の耐震工事であり、平成15年6月から平成21年3月まで約6年間に及ぶ大工事である。というわけで、堰提付近には何も見るべきものはないので、公園を横切り多摩湖自転車道に出る。この付近の自転車道は、一般の自動車道路と並行して設けられている。
この道は、西東京市新町(境浄水場付近)をスタート地点とし、多摩湖畔の都立狭山公園北をゴールとする自転車、歩行者専用道路である。スタートから狭山公園入口まで約10Kmはほぼ直線で、この下には村山貯水池〜東村山浄水場〜境浄水場を結ぶ水道原水の送水管が通っている。丘陵地帯に入ってからは、多摩湖、狭山湖の湖畔を巡り、ほぼ1週してゴールとなる。今日(2005年3月19日)は、主にこの直線部を歩く予定である。

多摩湖自転車道の様子
全長21.9mで、多摩湖、狭山湖の周辺部が11.2Km、直線部が10.7Kmである。湖周辺部は樹林地帯であり、サイクリングに好適な道である

村山下貯水池堰提補強工事現場の様子
6年間の工事期間ということで、工事はまだ本格化していないように見えた。いずれは、黒い堰提の側面に土が盛られて補強工事が完成するようだ。湖面側の様子はわからない

自転車道をゴール方向に進んで、前回通った鹿島休憩所まで歩くことにする。朝の時間帯はサイクリングの人よりも犬の散歩、ジョギングなど、歩行者のほうが多いようだ。湖周回道路だが、湖水は林に遮られてほとんど見ることが出来ない。それでも、少しゆくと金網の間から湖面と取水塔の様子が見えた。前回見たとおり、湖水はほとんど干上がった状態であり、取水塔の下部の様子がよく分かる。通常は、ここから貯水池の水を取り込み、東村山浄水場及び境浄水場に原水を送っている。

(参考)満水時の取水塔(山口貯水池)
前回見た山口貯水池の取水塔も下部は左写真のようになっているのだと納得した

堰提付近にある取水塔の様子
通常は見ることの出来ない取水ゲートの様子がよく分かる。取水ゲートは位置を変えて設けられ、原水の水質により良好な位置のゲートを選んで取水する「選択取水」を行っているという

j自転車道を30分くらい歩いて、ようやく前回通った休憩所地点まで到達した。今日はここをスタート地点としよう。ここには、自転車道のスタート地点から13.5Kmの標識がある。休憩所の時計は10:32を示している。もと来た道を戻ることになるが、気分を新に本日のウォーキングのスタートである。休憩所の手前に真新しい自転車歩行者専用橋、鹿島橋がかかっている。この下には前回歩いた都道が走っている。前回と違い今日は天気もよく、穏やかな日和である。時折出会うウォーキング、ジョギングの人と会釈を交わしながら快適に進む。

休憩所手前に架かる鹿島橋
自転車、歩行者専用橋で、下には村山貯水池上下を分ける堰提方面に向かう都道が走っている

自転車道、鹿島休憩所
前回通ったこの地点を本日のウォーキングのスタート地点とした。自転車道の起点から13.5Kmの地点である

都立狭山公園の入口を通り過ぎ少しゆくと、西武武蔵大和駅近くの都道を渡る。ここから先の自転車道は平坦な直線の道である。少し先で西武多摩湖線のガードをくぐり、それから先は西武線と並行して道が続いている。先ほどまでの丘陵地の道と違い、自転車で近くにお買い物のお母さん、電車でお出かけ途中の若者、子供連れのパパ、ママなどいかにも郊外の生活道路といった感じである。

西武多摩湖線と並行する自転車道
自転車道はこれから先、西武新宿線花小金井駅付近まで、ほぼ西武線に沿ってのびている

武蔵大和駅西信号付近
ここから先の自転車道は、平坦な道がまっすぐに続いている

やがて、道の近くでゴーゴーという水の音が聞こえてくる。塀があって中が見えないので、側面に回ってみると、貯留された水が滝のように流れ落ちているのが見えた。その先はすぐに地下に潜ってしまうのでよく様子がつかめない。この施設から道を一つ隔てて東村山浄水場となっているので、浄水場の施設の一部であることは間違いない。近くの門に「接合井門」とあった。東村山浄水場では、村山、山口貯水池からの原水と利根川水系の朝霞浄水場からの原水を合わせているから、その接合部分なのだろうか。
細い道を隔てて東村山浄水場の西門がある。案内板があり、正門まで徒歩25分とある。これを見ただけでもその広さが分かる。正門まで歩いても中が見学できるわけでもないので、西門から中の様子を覗うだけで失礼することにした。残念ながらここからは浄水施設は何も見えない。

さて、本日の主な施設の見学予定は終わったので、後はウォーキングを楽しむだけである。少しゆくと道沿いの梅の花が満開だった。沿道には桜の木も多い。少し先で、西武国分寺線の踏切を渡る。この辺は、西武鉄道が網の目のように線路を敷いている。ポカポカ陽気に誘われて、踏切で電車の通過を待つ人の数も多い。

東村山浄水場西門
東村山浄水場の概要
完成: 昭和37年(1962)6月
浄水能力: 日量66万5千立方メートル
この浄水場の完成により、淀橋浄水場の配水系統はすべて切り替えられ、昭和40年に淀橋浄水場は廃止となった

東村山浄水場、接合井付近
ここで、村山、山口貯水池からの原水と、利根川水系の朝霞浄水場からの原水が接合するのだろう

やがて八坂駅に着く。この駅は高架駅である。この線路と自転車道に交差して小さな川が流れている。実は、これが次回歩こうとしている野火止用水である。知らなければ無意識に通り過ぎてしまうほどの小さな流れである。私は4年程前に玉川上水の小平監視所からここまで歩いたことがあるので、これが野火止用水だということを知っていた。次回、またここを通ることになる。さらに進むと、萩山駅に着く。ここで西武拝島線と多摩湖線が分岐する。

西武鉄道、萩山駅
ここで西武拝島線と多摩湖線が分岐する。自転車道は相変わらずまっすぐに続いている

西武多摩湖線八坂駅
ここで小さな橋を渡るが、この下を流れているのが野火止用水である。次回、またここを通ることになる

その後も道はまっすぐに進み、やがて繁華な商店街に差し掛かる。この辺は小平駅の南側の商店街だ。さすがに大きな駅だけあって、商店街の規模も大きい。駅の付近で、自転車道はいったん姿を消すが少し先で再び姿をあらわす。駅に近いせいか人通りもこれまでよりもずっと多い。少し先で工事中の区間があり、迂回を余儀なくされる。道路の立体化工事らしい。

小平駅を通り過ぎた後の自転車道
小平駅前辺りで道がいったん途切れるが、すぐに姿をあらわす。駅に近く、人通りも多い

小平駅南口方面の賑わい
自転車道は、小平駅南口の商店街の間を通り抜ける

さらに歩いてゆくと、左に「小平ふるさと村」というのがある。古い民家をあつめた市営の施設で、それほど広くはないがいろいろな形の民家があり、水車小屋もある。ここにも見事な梅が咲いていた。入場無料。ここを出ると、道はなおもまっすぐに続いている。そろそろ花小金井の駅に近いようだ。道の脇に「多摩湖自転車道」という立派な標識が立っていた。この辺りには自転車道の脇に歩行者用の道も設けられ、ベンチも置いてある。時計を見ると13時を過ぎている。ちょうどよいので、ここでコンビニ弁当の昼食にした。

花小金井付近の多摩湖自転車道
この付近は、わき道にベンチも置かれているので、弁当を食べるにはちょうどよい

小平ふるさと村
市の施設で、いろいろな民家が集められている。入場無料

花小金井駅前を過ぎると、これまで自転車道と並列に走ってきた西武鉄道は方向を変えて離れてゆく。自転車道は相変わらずまっすぐに進む。やがて、前方にこれまでとちがう光景が見え始めた。やや下り道になり、道の脇に土手が続いている。土手の上は細い道がついており、人が通れるようになっている。この辺は窪地になっており、送水管を水平に敷設するためにこのように土盛りをして、そこに鋼管を通したのではないか。管の保護のために道路は下に移した。これはあくまでも推定だが、大きく外れてはいないだろう。
土手の上を通ってゆくと、石神井川が道路と交差しているのが見えた。私は、石神井川は石神井公園付近までは歩いたことがあるが、それから先はまだ歩いていない。こんなところを通っているのかと懐かしくなった。土手道は、少し先でまた普通の道に戻る。

交差する石神井川
土手道に交差して川が流れており、石神井川の標識が立っていた

土手のある風景
移転車道は下り坂になり、道の脇に大きな土手が現れる。おそらくこの部分に送水管が通っているのだろう

さらに進むと、前方に広い道路が見えてくる。五日市街道である。この道路とぶつかるところで、今日歩いてきた多摩湖自転車道は終わりとなる。普通は逆に歩くことが多いので、ここがスタート地点となる。スタート地点は、歩道に隣接して広いスペースをとってあり、説明パネル、ベンチなども置いてある。交通量の多い五日市街道を渡ると、多摩湖自転車道の延長上に井の頭通りが続き、道の右側には境浄水場の長い塀が続いている。東村山浄水場からの送水管もここでようやく目的地に到達したわけだ。
なお、この多摩湖自転車道の全行程と距離を参考までに掲載します。(コースの説明板より)

境浄水場(右)と井の頭通り
自転車道の延長上には井の頭通りが続いており、道路の右側には境浄水場の長い塀が続いている。

多摩湖自転車道スタート地点
五日市街道とぶつかる関前5丁目交差点付近がスタート地点となる。スタート地点にはベンチなどもあり、広いスペースがとってある

ウォーキングのアドバイス
@この多摩湖自転車道は西武線駅のすぐ近くを通っているので、体力、時間などに応じてどこからでも歩き始めることが出来ます。
A多摩湖周遊部分は距離が長いので、鹿島休憩所から村山上貯水池堰提へ出て西武球場駅方面に抜けたほうがよいと思います。(本文参照)いずれにしろ、多摩湖についてからはいろいろなバリエーションがあります。

私はこの後、境浄水場の塀に沿って右に曲がり、玉川上水に出た。ここから先は玉川上水に沿って三鷹駅まで歩く。この道は既に通った道である。三鷹駅には15時頃着いた。
さて次回は、玉川上水の分水の一つである野火止用水を歩く予定である。


  


西武遊園地駅〜狭山公園〜多摩湖自転車道〜東村山浄水場〜萩山駅〜小平駅〜花小金井駅〜多摩湖自転車道スタート地点(西東京市)〜境浄水場〜三鷹駅    約17Km

自転車道を横切る西武国分寺線
この先で、西武多摩湖線と立体交差している。この地域は、西武鉄道が網の目のように走っており、まさに西武の町だ

道路脇の満開の梅の花
沿道には桜の木も多い。今年の冬はやや寒く、桜の開花は例年よりやや遅れるという予報だ。梅の花が散るのも例年より遅いのだろうか

玉川上水を歩く5

今回は、村山貯水池から武蔵野市の境浄水場まで多摩湖自転車道を歩き、最後に玉川上水べりを経て三鷹駅に至るコースである。